楽譜の読み方

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 譜-7を見てください。皆さんが知っている音階ですが、小中学校の音楽の時間に習うのは、「ド・レ・ミ…」というカタカナの読み方です。しかし、西洋音楽においては「C・D・E…」というローマ字表記で表されます。音階だけでなく、コード(和音)もローマ字表記で表されますので、まずはこの読み方に慣れ親しむようにしましょう。(参考までに、イロハ表記も書いておきます。クラシカルな音楽教育で、「変ホ長調」などと調性を表す際に使用されます。)

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譜-7 音階

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 調性(キー)には、大きく分けてメジャーとマイナーがあります。簡単に言うと、メジャーキーは明るい曲。マイナーは暗い曲。もちろん、曲の前半は暗くて後半で明るい曲などもありますから、キーとしてのメジャーとマイナーの区別はあいまいです。
 譜-8を見てください。譜面の最初に付くシャープ(#)やフラット(♭)によって、曲の調性が決まります。例えば、何も無ければCメジャー(またはAマイナー)、シャープ2つであればDメジャー(またはBマイナー)というように。
 メジャーとマイナーの区別は上述の通りあいまいなので、「Dメジャーの曲」は「Bマイナーの曲」にもなり得ます。参考までに、イロハ表記も書いておきます。昔はよく、「ト・ニ・イ・ホ・ロ・ヘ」と暗記したものです。これは、#の数と共に変わるメジャーキーを表したものです。#ひとつでト長調、#ふたつでニ長調…というように。また、これを反対から読むと♭の数になります。♭ひとつでヘ長調、♭ふたつで変ロ長調…というようにね。

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譜-8 調性

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 よく、4拍子とか3拍子とか言われます。4拍子ならば「タンタンタンタン」、3拍子ならば「タンタンタン」。基本的にはこれでOKです。
 いま、「タン」という言葉を書きましたが、実はこれが「4分音符の長さ」なのです。では、その半分の8分音符は?…答えは、「タ」です。これらの関係を表したのが、譜-9です。様々なリズムに応用されますが、基本的には「1拍ごとに音符を分ける」というのが基本です。このため、しばしば音符をつなぐ「タイ」が使われます。よって、読む時も基本的には1拍ごとに分けて読むと、非常にわかりやすくなります。

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譜-9 音符の長さ

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 譜面を見て、初めに一番悩むのが「演奏順序」です。
 「リピートマーク」で囲まれた部分は、繰り返しを表します。ただし、1番カッコ、2番カッコは重複して通らないことに注意してください。
 「ダル・セーニョ(D.S)」は、セーニョマークに戻ることを意味します。また、「ダ・カーポ(D.C.)」は、譜面アタマに戻ることを意味します。いずれも、その後「コーダ」に飛んでいくのが普通です。また、コーダはD.S.やD.C.で戻った回に対しのみ有効で、1回目やリピートマークで戻った時には読み飛ばすことが必要です。
 譜-10では、「リピートマーク」、「ダル・セーニョ」、「ダ・カーポ」とそれらの応用例について説明しています。ここをしっかり理解してくださいね。

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譜-10 反復記号と演奏順序

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 音階の章で述べた通り、西洋音楽においては音名をアルファベットで表します。同様に、調性やコード(和音)もアルファベットで表します。詳しくは、譜-11を参照してください。

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譜-11 コード(和音)


 メジャーキー(長調)もマイナーキー(短調)も、3コードというものが存在します。Cメジャーの場合は、C, F, G7。平行調のAマイナーの場合は、Am, Dm, E7の3つ。譜-11のように並べるだけで、それなりの曲になります。これを一般に「循環コード」と言います。循環コードはジャムセッションなどでよく用いられ、その代表的なものが「ブルース進行」です。譜例には、キー=Cのブルース進行を掲載しましたが、他のキーにも応用可能ですので、みなさんチャレンジしてみてくださいね。

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譜-12 コードとコード進行</p>